今日一日は、先にも書いたとおりネットユーザーの動向観察と、東アジア経済圏の国際情勢を追っていました。ああ、勉強すすまない。
高学歴者、知識労働者の陥りやすい落とし穴は、物事を一点集中で見てしまうことです。ついこのあいだまでの私もそんな感じでした。IT業界の先細りの大きな原因は、彼らのその行動特性にあると思います。すごく簡単なIT化で幸せになる中小企業って多いんですよ。なのに優秀なエンジニアは、大手企業で飼い殺しになってます。足元に広がる大きな市場を見落として、見かけ単価の高い(けれども、 時間単価の安い)花形の仕事、たとえば公共事業などの大型案件を目指しています。
私がふつーのネットワークエンジニアにありがちな、CCIEを目指さなかったのは、こんな日本の現状に対する問題意識があったからでした。ピラミッドの上部にIT化が行き渡った今、下をねらわんとダメでしょう。Googleにしろ結局は「簡単さ」と「シェア(幅)」で勝負しています。
たとえば、大手を含めSIerが出張介護みたいに中小企業向けIT介護サービスをするべし、と。
こんな話を、知り合いのIT記者の人に話したら、同意はしてくれたものの「ぶっちゃけ、(記事的に)売れないんですよ。日本はIT業界を放棄したほうがいいんじゃないか」と、外山恒一みたいなことを言われてがっくり。 ITメディアにもダメの烙印を押された日本IT業界は完全にドツボに嵌まったようです。帰国してから、どんな仕事するんでしょうか、私。