山東省語学実践8 孔府

孔廟の隣には、孔子一族の家があります。これが大きい。どのくらいおおきいかというと、おそらく小学校4つ分くらいの敷地だと思います。まさにお城です。これが町の中心にあり、ここ曲阜が孔子を君主とする町であったことがわかります。
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この黒門は、特別なとき(孔子の一族の長や皇帝が通る)だけにあけられる儀礼的な門だそうです。たしか文官は右から、武官は左からまわりこんで通過するといっていました。中国らしく、太鼓の门墩mendunがあります。

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それぞれ、一の院、二の院(裁判所)、三の院(皇帝が泊まる場所)からおくは6,7層まであったはずです。手前は仕事の部屋で、奥のほうは、孔子一族の住居です。

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現在、台湾に逃げた孔子一族の結婚式の際、蒋介石からおくられたソファとじゅうたんが展示されています。ちょうど西安事変の際で蒋介石は結婚式に出られなかったものの、贈り物は届いたそうです。

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棗の木の新緑があざやかでした。とても気持ちのいいところです。この町自体は、文明の香りがしない中国の地方都市なのですが。。。。
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おばけのように大きくなった蔓植物がありました、名前は失念。

山東省語学実践6 孔廟

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市内中心部に来ました。お城のように市の中心に位置するのは、孔子廟です。歴代皇帝により保護されてきた、非常に壮大な建築群です。こんな小さな町に似合わないといってはなんですが。

日本の湯島聖堂とか、アジア中の孔子廟の中心です。学問の聖地です。

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かわらが黄色いのは、皇帝の権力を現しています。黄と皇は発音が同じだからです。綺麗に見えるのですが、鳥の巣(サギ)がいっぱいあって、爆撃をくらうので注意が必要です。バードウォッチャーにはお勧めの場所です。

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こんな壮麗な建築群なのですが、内部にある数多くの貴重な石碑はことごとく破壊された形跡があり、カスガイで修理されています。

これは、文革で紅衛兵によって破壊されたそうです。

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柱の彫刻が見事でした。 建物も壮麗で、文革で破壊された後にちゃんと修理が行われたようです。ま、世界遺産ですから。。。。

犬さらい?に出会う(注意 グロテスク写真あり)

注意* 食事前には見ないでください 心臓の弱い人も見ちゃダメです

夕暮れの曲阜の街をそぞろ歩きました。

どうみても農民か何かに見える、汚い服を着た男性が毛並みのいい大型犬を数匹つれて歩いています。明らかにおかしい景色です。

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ピンときました。これはおそらく犬さらいか、犬の売人でしょう。この街のあちこちに犬肉を売る屋台があります。 ためしに食べようかと思ったのですが、やめておいて正解でした。

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山東省語学実践4 孔林 孔子墓所

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わが家は朱子学の学者だったという言い伝えが残っています。理由は、大隈半島の豪族だったんだけれど島津に滅ぼされて(苦笑) 剣を捨てて学者として(実際には内政実務家でしょうが)生き残ったんだとか。儒学の家の末裔としては、曲阜の孔子墓所を訪れるというのは感慨深いものがあります。

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孔子の墓所は柏(ヒノキの一種)の森になっています。林床は下草がびっしりで、日本の暖帯の森にそっくりです。中国のひからびた大地を見慣れた目には、日本に戻ったような懐かしさを感じました。植生も日本のそれとほぼ同じでした。テンナンショウの一種があったので、写真を撮ってみました。ひさびさに植物に交われて幸せでした。

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この森は孔子一族が墓所として利用しているため、いたるところ10mおきに土饅頭があります。すべて墓だと思います。その中心部にあるのが、少し大きめ、しかし大きいとはいえない孔子の墓でした。人が多すぎて写真をとるのが大変です。

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孔子の墓のほんとうにすぐ隣に、子貢が6年にわたり墓のそばで喪に服した場所の碑がたっています。まさに歴史の舞台なのですが、気にする人も少なくひっそりとしていました。私はこっちの景色が気に入りました。
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山東省語学実践3 嶽廟

昼食を食べたら、いきなり雨がふってきました。小さい山とはいえ、1500mあるので天候も不安定です。予定変更で明日の朝に行くはずだった嶽廟(daimiao)に行くことになりました。

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贔屓(ひき) 龍の9番目の子供だそうです。龍と亀と、その他何かの動物を組み合わせたものだそうです。彼の役は石碑を背負うこと(苦笑)

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ウクライナ人同学が、なりきり写真にチャレンジしました。肌が真っ白で背丈があるので、むっちゃくちゃ綺麗です。

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歴代皇帝に関係する建物なので、紫禁城の建物に匹敵する規模です。なかなか見ごたえがありました。この建物と、紫禁城の大和殿、孔廟の建物が中国でも特に大きな建築だそうです。
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城壁も大変立派です。

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山東省語学実践2 泰山に登る

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ホテルで食事を摂ってから、泰山に向かいます。

老師いわく「われわれはもう年だから、みんなロープウェイに乗ることを薦める」といっていたので、歩かないつもりでいました。太極拳の 仆步(ぷーぶー、片足でしゃがみこむ動作)のおかげでひざが壊れているので、あまり歩きたくないし低気圧の関係で気分も悪いです。天気は曇りで暑くありません。

ところが、昨日泰山をみている別の班の老師が「ぜひ登れ」というので、ちょっと心が動きました。バスに乗っていたら、植物が面白そうです。シダ写真も撮らなければいけないし、とりあえず登ってみることにしました。ちょっと軽い吐き気がするのですが、だめなら途中であきらめましょう。 バスで中腹までのぼり、そこから1600段の階段を登ります。高度差は600mほどです。

階段の途中に、参観ポイントが点在しています。ここ泰山は道教の聖地みたいです。皇帝が神に祈る場所です。

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あちこちに、大麻がぼこぼこ生えています。 こっちでは吸う文化が無いみたいですし、繊維用の普通の農産物っぽいです。

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シダはイヌワラビ系があった程度でした。がっくし。

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こんな感じで、ずんずん進んでいきます。老師たちと一緒にゆっくり登ったのですが、毎日1時間の太極拳のおかげか、まったく息があがりません。

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最後ののぼりです。前にいるのは前の学期の担任老師。

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結構、あっさり登ってしまいました。すこし送れて三遊亭楽花生師傳が登ってきました。ここから標高差100mほどで山頂です。昼飯は山頂手前のレストランです。

下ってくる担任老師とすれ違ったときに

「おお、登ってきたか。あと50mくらいだから山頂を見てきなさい」

「わかりました。ところで、老師はどこにいくんですか?」

「食事の場所にいく」

「方向まちがってますよ?ここからすぐ上です。」

どうやら、老師は方向音痴みたいでした。

そして、楽花生師匠を引っ張って歩いていると、ほどなく山頂につきました。山頂には祠があります。

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山頂に立つ廟は小さなものでした。そして、さらに遅れてあがってきた楽花生師傳曰く「メシ、どこ?」 「え?下だよ。」「まじかよー、俺、完全にメシの場所に行くと思ってきたのに」 そら、老師と俺のやり取りを聞いてないほうが悪い(笑)

彼は「牛に引かれて善光寺参り、ならぬ泰山参り。学校の旅行じゃなかったら、ぜってー来ないけど、来てよかった」とつぶやきながら、昼飯はまだかと眼で訴えていました。

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そしてお決まりの馬鹿写真にチャレンジです。山頂で太極拳してみました。視界ゼロなのが悔しいところですが、風に向かいながら単鞭を決めてみました。

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湧き上がる雲が神秘的な山でした。中国人が好むのも良くわかります。

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山東省語学実践1 列車の旅

北京五輪まであと444日! 情勢が不吉さを増す中で、われわれ留学生たちは寝台列車の旅に出かけます。最初の目的地は、五大山のひとつ「泰山」です。

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いつ見ても大陸の駅は良いです。遠くから見ればの話ですが(苦笑) いちばん奥にCRHが見えます。日本の新幹線車両です。

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耳栓をしていたので、まわりのいびきも気にならずに快適でした。明るくなって入線した先は済南駅。ぜひとも行きたい町なのですが、今回は素通りです。 黄河の橋は気がつきませんでした。残念。

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ちょっと優雅な列車の旅です。客車の等級は硬卧なのでお世辞にも気持ちいいとは言えませんが、窓の外を流れる大陸の景色がいい感じです。

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列車は静かに駅につきました。ここは泰安市、わが弟子の故郷の隣(っていっても、どれほど離れてるんだか)だそうです。

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