出会い系は方針にそぐわないと、ボツになってしまったのですが、せっかくなのでこちらで皆様に中国のネット恋愛事情をご紹介します。
●はじめに 現代中国恋愛事情
中国はご存知のとおり,共産主義国家です。この国では未婚の男女が一緒の部屋に泊まったりすることは禁じられていますが,恋愛が堅苦しいかというとさもあらず,日本よりもおおっぴらに男女が寄り添う姿を見ます。自宅にはプライベートな空間が少ないためか,彼らは公園のベンチや地下鉄で,おおっぴらにキスを繰り返しています。結婚のときは飾りをつけた高級車(黒のAudiが多い) を並べて花嫁を迎えにいくシーンをしばしば見かけます。結婚業界にはお金が集まってきており、結婚関係の産業は繁盛しているように見えます。(写真) 恋愛・結婚は若い人のもっとも大きな関心事といえるでしょう。
結婚も多ければ,離婚も多いのが中国です。90年代にはすでに離婚がブームとなり,そのころの挨拶は「ニーハオ」の代わりに「離婚した?」という冗談から始まったこともあるそうです。
●以前は新聞広告で恋人募集?
大学生の恋人探しは,大学2年生のときに恋人を見つけ,卒業後に結婚を考えるのが普通だと大学の先生が話していました。他の中国人友人の例では,友人の友人を紹介してもらって結婚したそうです。彼の言うには「友達の紹介が一番確実だ」そうです。
そのほか,中国の新聞を見ると日本の求人広告のように恋人を募集する広告が出ています。(写真) この中からいくつかを紹介します。
女 24歳 1.65m 未婚 色白温和甜美 心から私を愛してくれる人を探しています。人柄が良いことが唯一の条件です。私はあなたと一生付き添うことを願っています。心からあなたの電話を待っています。本人電話***********
女 30歳 離婚 性格温和 紙面をお借りして一人の健康な男性との縁を探しています。早く母親になる夢をかなえさせて下さい。 本人電話***********
また日本のお見合いおばさんのように,紅娘と呼ばれるお見合い紹介が生きがいの人が中国にもいるそうですが,恋愛の世界も例に漏れず商業化が始まっています。
●ネットお見合いによる「革命」 お見合いサイト紹介
中国もネット時代の到来により,お見合いサイトビジネスの需要が高まってきました。ちょうど地下鉄の駅で見かけたお見合いサイト「嫁我網 marry5.com」に,ためしに登録してみました。私のネット上の名前は「王 利文」(わん りーうぇん)で,日本生まれの華僑です。(写真)
ためしに登録したこのサイト,大変よく出来ています。有料のポイント制を採用しており,ポイントを買って消費することで自分の情報を目立たせることが出来ます。各ユーザーの居住地域や月収,身長などは検索対象となっており,自分の理想の検索条件と照らし合わせて相手を選ぶことができます。検索された方も,足跡という形で「だれが自分を探しに来たのか」わかる仕掛けになっています。
また,主催企業が会員むけオフラインミーティングを各都市で開いており,これに参加することでお互いを理解する機会をもつことができます。このサイト主催オフラインミーティングもサイトの魅力になっているようです。
私のところにもひっきりなしに「友達になりましょう,お付き合いしましょう」というメールがやってきます。私の収入として日本で仕事をしていた時代の数字を入れたため,高収入者として見られているのかもしれません。チャット機能もついていて,ちょうどメガネに適った相手がオンラインだった場合には,そのままチャットを開始する(その場で相手を捕まえる)ことができます。SNSとしても非常に良くできたサイトだと思います。
ホワイトカラーに顧客の照準を定めたこのサイトは相当盛況のようです。どんどん新しい加入者が入っているようで,2007年6月執筆現在の登録会員数は約600万人で,会員の増加速度はさらに加速しているそうです。彼らの毎月の売り上げは230万元(約3500万円)と発表しています。人口比から言えばまだまだ成長余地がある成長産業といえるでしょう。
●最後に,中国人の若い女の子の結婚観インタビュー 中国にも「三高」の要求はあるのか?
新聞報道やこれらのサイトから彼らの考え方を垣間見ることができますが,やはり実際に聞いてみないとわからない部分があります。そこで私の通う大学で知り合った20代の中国人女性5人にインタビューを行いました。はたして,彼女たちの彼氏に対する要求はどんなものでしょうか。子供は何人欲しいのでしょうか?
質問1 将来の伴侶に対して,とくに重視するのは以下のうちどれですか?※複数回答可
性格 外見 収入 社会地位 年齢
回答者全員が「性格」を第一に挙げました。2人が答えて第二にあがったのは「収入」です。
質問2 彼の身長はどのくらいを希望しますか?
3人が170cm以上と答えました。大学院生の一人は180cm以上,もう一人の大学院生は「気にしない」と答えました。
質問3 彼の学歴はどのくらいを希望しますか?
それぞれ二人ずつが「気にしない」「大卒以上」,大学院生の一人が「自分より高学歴」と答えました。
質問4 彼の収入はどれくらいを希望しますか?
4人が「自分より多ければ良い」 一人が「8000元以上,多ければ多いほど良い」と答えました。
質問5 縁があった場合,外国人と結婚する気はありますか?
4人が「はい」と答えました。「いいえ」と答えた一人は,両親との関係があるために外国人とは結婚できないという理由でした。
質問6 可能であれば,子供は何人ほしいですか?
3人が「子供は2人ほしい」それぞれ1人づつが「1人」「3人」という答えでした。
最後に,彼女たちの要求を総括すると・・・・結婚を視野に入れた場合の彼氏の条件は
- 性格が良い
- 身長は170cm以上
- 収入は女性側より多いこと
- 学歴は無関係,もしくは大卒以上
- 外国人との結婚もOK
- 子供は2人欲しい
意外と現実的なところに落ち着きました。
最後に,この話のオチをひとつ。質問に答えてくれた女性の一人に「外国人との結婚もOKなら,僕はどう?君の言う条件全部満たしているよ?」と口説いてみたところ,「でも,やっぱり外国人はダメ」とけんもほろろに断られてしまいました。筆者が中国でお嫁さんを捕まえるのは,残された留学の時間を考えると無理そうです。
アメリカの新聞にも恋人募集広告が出ます。
面白いのはかなり地域差があって、LA、テキサス等南部ではラテン系が人気あり、ワイオミングやモンタナは、今でも「カウボーイ」が一番人気です(笑)。
とりあえず口説いてみたのですが、「条件はともかく、あなたはパス」といったところでしょうか(苦笑)
いいですね、カウボーイ。アメリカは農家が人気だなんて。日本の農家も漁師もダメです。農村ボランティア交流とかいって、学生をだまして農村に連れ込んで嫁にしようとしています。