北京の片隅で思うこと

朝の8時から夜の10時まで勉強してます。好んで来た中国留学なので、食べ物に対する不満以外は大して苦になりません。

同学は、会社派遣のおっさんから、自分で好んで来た変わりものなど高年齢層と、親にいわれて来たと言う華僑中心の低年齢層がいます。低年齢層を見ていると、海外に子供を留学させる日本人の姿に重なるものがあり、考えさせられます。

当然、人格もしっかりしていません。学習以前に守るべき時間の感覚などがまったくできておらず、毎日堂々と遅刻してきます。予習してないばかりか辞書すら持ってなかったり、まあなんとも、公立の中学校と同レベルです。逆に真面目な学生は若者でもたいしたものです。どこで勉強しているのか知りませんが、予習復習もしっかりしていて、試験結果に現れています。

海外に送り出す前にしっかりと仕込んでおかないと、就職前の時間を浪費してかえって本人の将来に悪影響を及ぼしかねない、と思います。留学は、よほど真面目で出来の良い、人格のしっかりした子供でないかぎり、一度社会に出てからに限ります。企業が社員を社費留学させるときは30歳前後、という理由がよくわかりました。

今日いつもの老師(研究生)がお休みで、代理にベテラン老師が来たのですが、彼女の授業ペースが実に速い。あっというまに置いてきぼりを食って、途中で帰ってしまった若者(しかし、帰るかふつー?) もいました。

実は、親戚の子供2人がアメリカに留学しています。二人とも学業不振(というか怠けてた) の結果、まともに就職できそうにないので親が苦心の末、すこしでもプラスになるかと留学に出した次第です。会社経営をしていて裕福な家だったのですが、零細製造業であるため会社の先は見えています。

子供に時代遅れの会社を継がせないで清算する気持ちはついているそうですが、肝心の子供二人がこの様子だと、手詰まりの気がします。おそらく留学の結果は惨憺たるものではないかと思います。中途半端に外国人になっている日本人で、なおかつ能力も低かったらどうしたらいいのでしょうか?

北杜夫「楡家の人々」の結末直前のシーンが建物中にある白昼夢を見ているようです。

と、結婚もできずに北京に流れついた私が言うのもナニですが。

自分に子供が出来たら、ぜひとも留学なり海外に送り出したいところですが、時期に関しては慎重に決めたいところです。自分と同じ程度の頭だったら、やっぱり30歳くらいでしっかりと人格が出来てからが最良かなと思います。

Author: damarinz

原来我是北京人,现在在东京,所以我是个“北京原人“

4 thoughts on “北京の片隅で思うこと”

  1. 10年前でもアメリカの大学に「語学留学」と証して(結果的に)時間を潰しに来ている日本人他、アジア人はかなりいました。
    僕自身、大学院はほぼ社会人経験者で占められていたので、良い刺激を受けることが出来ましたが。

  2. なんとも言えない現状です。午前のみの普通班(一般大学生向け)は、この手のタイプが更に多いので、後期のコースも強化班にしてしまおうと思っています。

  3. 私が留学していたのが田舎だったからなのか、若いけどまじめな日本人留学生が多かったです。
    遊ぶところもないので、勉強するしかなかったですね~。

    北京とか上海の有名大学から転校してきた日本人留学生の話を聞くと、不真面目な学生は、そういう都会の大学に多いようです。日本人同士のコミュニティーがうっとうしいから、日本人の少ない田舎に移ったと言っていました。

    もちろん、その人次第ですけどね。

  4. 後期は北京大学に行こうかと思いましたが、この学校にしかないスパルタコースを続けるのも悪くない気がしています。中級班以降は遊び組みが一気に減るみたいです。遊び組みの面々は、ハクを付けるために清華大学や北京大学に行きたいみたいです。

    ただ、高級班は韓国人と日本人ばかりになってしまうのが難点ですが。。。放課後は現地学生と同化することにしています。

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