西安駅にもどってきました。12時すぎなので、ホテルにチェックインしてしまおうということになり荷物をピックアップしてタクシーを拾いました。
こいつが、雲助タクシーでした。
南にあるホテルに行けというのに、北に向かいます。「どこに行くんだ、行き先は南大街だ」というと、適当なことを言い返してきます。こりゃやられたと思い、政府の苦情電話番号を控えました。車が10分以上走ってたどり着いたのはガススタンド。悠長に給油を始めるわ、やつの会社の連中は「降りろ」と不作法に言ってくるわで、かなり頭にきました。
目の前にいた例の会社の若い女性に「この運転手はお前の会社の人間か?」と聞くと「そうだ」と答えたので「俺は駅から南大街に行けといったのに、何でこんなところにくるんだ。服務態度が最悪だ」といったところ、彼女は理解していなかったようでした。
例の運転手は相手が悪いと気がついたのか、「いままでの運賃は帳消しにして、大通りに出たところで課金開始にするから」とごまかしはじめました。私は同行の2人に「今回は俺がお金を処理するから」といいました。
ようやくタクシーがホテルにつきました。乗ってから30分以上かかってます。運転手は作った笑顔で「不好意思」といいました。私は黙って車を降りると、彼が怒鳴りました。
「金よこせ!!」
「ああ、払ってやるよ。初乗りの6元をね」
「駅からここまで6元じゃすまない。かねよこせ!!」
「そうか、じゃ、報酬をあげるよ。投訴(クレーム)電話を入れてやるよ。お前のナンバーはT2888、大変良い番号だ。祝ni工作順利!!」
「本当に電話するのか?」
「ああ、電話してやる。ありがたいと思え」
その後、なにやら怒鳴っていましたが、無視しました。あとで他のタクシーにのったら、駅からホテルまで11元程度でした。馬鹿のくせに小細工をするから、逆に痛い目にあうのです。しかしこっちも貴重な時間を浪費してしまいました。
出発前に老師の言ったことが、実際に起きてしまいました。今回は運よく解決できましたが、今回の旅行で一番印象的なことがらとなりました。
中国という国は”自称”5000年の歴史に見合わない非文明国家です。年を食っていてもバカはバカです。そのくせ自尊心だけは猛烈に強いのを見てしまうと、大変滑稽かつ哀れに思えます。