ひさしぶりに、京都の貴古窯にやってきました。
お願いしているビールコップは、どうやら初代、二代目、三代目が一緒に働いていたごく短い時期に作られたものらしく、「安請け合いするんじゃなかった、家にあるのと同じだと思ったらぜんぜん違った」と四代目がぼやいていました。数十個に及ぶ試行錯誤の数々、材料費も馬鹿にならないはずです。申し訳ないのですが、三代目のおじいさんが喜んでいるのでいいとしましょう。
そして今日は、西安の耀州窯のリベンジです。陶芸教室です。清水焼の中でも特に名品を作る工房で実に罰当たりなことをするものです、この香港人W
人間国宝級のおじいさんに手取り足取り教えてもらって1時間半、みっちり陶芸教室を楽しみました。材料も「ええや!」と、白磁の最高級の材料を奢ってくれたそうです。
その横で私と四代目は、陶芸談義に華を咲かせます。
今回気に入ったティーポット。 もうちょっとシルエットをいじってくれたら、次回作を買いたいと思います。これでもいいんだけど、せっかく直接話して作ってもらえる身分なので、贅沢を言わせてもらいます(笑)
そうこうしているうちに、三代目のおじいさんに連れて行かれて、力作シリーズを見せてもらうことになりました。値段は安い(といっても、流通とおさないからですよ)ので、ちょっと心が動かされます。
そして博物館にころがされてて日の目を見ず、さんざん交渉して漸く帰ってきたという 曰くつきの大作を見せてもらいました。
この大壺シリーズ。故宮博物院や国立博物館に飾ってあってもおかしくない超大作です。「もーこれ、どうしたらええんや。」という三代目と四代目。「最低みっつは作って、いいやつだけ残すから土代や金彩の材料だけでばかにならん」 偉い人の大人の事情でお蔵入りになったんだそうです。
そして最後に出てきたのは、畏れ多いので写真は載せませんが(ちゃんと撮るは撮った)、宮内庁仕様の何かの花の紋章の入った大壺です。「これ、柄が柄だから壊すわけにもいかん。。。」日本の右翼の親分さん、床の間にいかがでしょうか? お金があれば私が引き取りたいのですが。。。
ダンボールの中から顔を出す超名品を眺めて、やはりここは京都の陶芸スポットの中でも一番濃い場所だと確信するのでした。
昔のHPで紹介されていた、あのコップをリメイクしたんですね。次回があれば声かけてください。
この大壷は普通の床の間には、流石に大きすぎます(笑)
あのコップは 鋭意製作中です。完成は何年後だかわかりません。先代がライバルなので同じレベルまでたどり着かないと四代目としても言い訳が立たないようです。
なので、のんびり構えていてください。できあがったら試作品を紹介します。