今日はとても良い勉強をしました。

我輩は彼女こそ居ませんが、美人の知り合いはたくさんいます。知り合いからもう一歩先には進ませてもらえないのが問題なのです。今日はその美人がらみの話。

茶道にうつつを抜かしているわがカカ親。今日も元気にヤフオクで騙され続けてます。「窃盗・強盗・骨董」という言葉があるように、茶道具の骨董なんて贋物ばかりです。そんな魂の無いおままごとには興味のかけらも無いのですが、今回は護国寺の茶会に美人の従姉妹が来るというので、ちょっとした気の迷いで「まあ、行く」などと言ってしまいました。カカ親曰く「茶道をやってる若い女の子も来る」と。

昨日は140km走ったので、かなり体がぼろぼろです。体に鞭打ちなんとか起き出して 朝っぱらから護国寺に出かけます。駅について、ホームを見れば60歳以上の着物の女性たちがぞろぞろ歩いてきます。「微妙なお年頃の女性と大変御年を召した女性ばかりだねえ」と、ぼそりとつぶやいてしまいました。もうここで危険信号。すでに日本シダの会の参加者と年齢層が完全一致です(60過ぎて退職後に入会、でも退会者なし:みんな亡くなって来られなくなるため)。

受付にいき、席に入ると、やはりご高齢の女性ばかりでした。従姉妹が枯れすすきの中の壱輪の椿のようで大変美しい、見ているだけでくらくらします。。。。。じゃなくて茶道をやってるお年頃の女性はいったい他にどこにいるんだよ????(死亡フラグ成立)

そして興奮状態になったカカ親にひきずりまわされ茶席を5席まわらされます。正座で痺れる足をなだめ透かして、前に見ゆる景色はもう完全に冬ソナ世代以上の侘びの世界。

見渡せば 花ももみじも無かりけり 花の咲かざる季節にあらねど(詠み人知らず)

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どこの席に行っても枯れすすきだけという実に詫び寂びの境地を見てしまいました。もう、一生分の枯れすすきをこれでもかというほど見せられておなか一杯になりました。詫び寂びはもう要りません。。。。

そういえば、ここは護国寺。人が枯れ切った後にお世話になる天国に一番近いところでした。まあ、そんなわけで不純な下心をもっていくとろくなことが無いというお釈迦様のお教えだということで合掌。お後がよろしいようで。

閑話休題

東京、北京、上海や西安などの東洋美術の超一流品があつまる博物館をめぐっている自分には茶道の道具がどうにも貧相に見えて仕方ありませんでした。「唐三彩でございます」といわれても、はあ、唐三彩的な何かでございますねとしか返す言葉がありません。

というか、あなた唐三彩の何がわかるというのでしょうか?本物であれば窯のゴミ捨て場から出た品物か、墓から出た副葬品か、墓を暴いた盗掘品です。いずれにせよ高い確率で非常に縁起が悪い。

親が骨董やに騙されてペンキ塗りの茶器を何度も買っているのを見ると、茶道をやって茶室に篭っている限り超えられない壁があるんだなと思いました。

また茶道というのは美術芸術に名を借りた集金システムに過ぎないというのがお勉強できました。 落語にある「猫の皿」というやつは皮肉が利いて実によく出来た話です。

中国中の窯跡をめぐっている壺迷さんや、ちょうど退職後に北京に行った長井さん(日本一の茶托コレクター)みたいに、茶道の超えられない壁を越えられる人との付き合いを大事にしたいと思います。

大変結構な勉強をさせていただきました。私は権威に迷うことなく唐物趣味の文人趣味に邁進します。

1 のコメント

  1. 「猫の皿」いいですね~。
    ぜひ、「はてなの茶碗」も。。。
    こちらも骨董の世界を笑うことができますよ。

    でも、「茶の湯」は笑えないかも。。。

    凸ぷう

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