大珍楼の上海蟹 2017年

2017年11月訪問

2016年に一回限りのつもりで設定したら、「damarinzさん、なんとこの蟹の会を毎年やってるらしいですよ」と、世田谷の黄色いパン屋さんのシェフにあらぬ噂を立てられてしまいました。いやいやそんな恐れ多いことで、ここで20年くらい?毎年蟹の会をやってるのは広東語ぺらぺらで天上人の大先輩姐さんです。

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自分主催は2016年が初めてで、前回はメンバー参加それも8年前だったのですが、なんとか人数が集まったので開催することにしました。

お値段は、安いと思う人には格安です。ミシュラン星付きに普通に行くより安いくらいと思ってください。味は地上最高レベルだと思います。

前回は量が多すぎるというクレームを参加者から頂いたので、量を少し減らしてほしいとリクエストしたところ、いま市場で手に入る最大の蟹で、新作料理もあるのでメニューは一任してほしいと言われてしまいました。皆さんには思いっきりお腹をすかせてくることで対応していただくことにしました。

 

酔っ払い蟹 ちょっと塩気強めになっていて、参加者の黄色いシェフが「今年は去年より更に美味い!」と力強く話していました。塩っぱすぎると思う人もいるかもしれませんが、旨味が更に押し寄せる感じがありました、。

 

フカヒレのカニ味噌ソース 大きなフカヒレが2枚、ごそっとはいっています。濃厚な旨味を絡んだフカヒレの食感が最高でした。かなりポーションサイズがあります。

 

大珍楼スペシャル 上海蟹と龍眼の蒸しスープ

年々洗練されて美味しくなっている蒸しスープです。これを超えるのは佛跳牆くらいしか思い浮かびません、琥珀色のスープの中に、上海蟹の旨味と龍眼の甘みが溶け出して他に似たもののない味をだしています。

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残念なお知らせですが、蟹の身の味は完全にスープに出てしまっていて、ほとんど味が残っていません。

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上海蟹と大根餅の炒めもの

もうこの段階で何匹たべてるんですかね、下のお皿は会長のコレクションの染め付けです。見て食べて楽しみます。こちらはかなり味濃い目ですが塩分が多いわけではありません。

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貝柱のカニ味噌和え

刺し身グレードの大きなホタテを使って半生にしあげてあります。なかなか禁断の組み合わせかと思いますが、実は残ったソースで周りのブロッコリーを食べると抜群に美味しいのです。ここでブロッコリーを我慢した人は残念でした。

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蒸し鴛鴦上海蟹

まずはメスから。220gクラスだと思います。

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続いてオスです。こちらは250gくらいでしょうか。10年前は280gクラスが日本に入ってきていたのですが、いまはこれが限界のようです。ただしこの段階で相当お腹一杯のため、助かりました。明らかに、デカイです。

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痛風になって、これが食べられなくならないように節制します。

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上海蟹小籠包 これもアツアツをがつっと頂きます。

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会長の新作 蟹粉大粉皮 緑豆きしめんのカニ味噌ソース

このままだと何がなんだかわからないのですが、取り分けると中身がわかります。

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取り出しました。香港の有名店では小麦の麺で、去年まではこちらも伊府麺を使っていましたが、緑豆春雨の、この太さのものが具合が良い、細くても太くてもダメという会長の自信作でした。狙いはばっちりだと思います。もうパンパンなのですが、これはするりと入ります。

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飴生姜湯の湯園

蟹で体を冷やしたあとは、生姜で体を温めます。

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大珍楼の中華スイーツ

大珍楼の若社長は中華スイーツマニアだそうで、この地味な見た目とは裏腹に相当美味しいです。すべて焼き立てで窯から出て数分しか経っていないと思われます。サービススタッフがしっかりと会場の様子を厨房に連携しているのでしょう。これは食べておかないと損です。

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毎年すごい内容の宴会を実施してくれる、大珍楼さんに感謝です。また来年やれと言われています。

 

龍鳳@伊勢佐木町 夏の料理たち

 

そろそろ猛暑で野菜がダメになる前に、夏の龍鳳にやってきました。
伊勢佐木町の大師匠にご挨拶。今回も文章では表現し難い内容でした。目下、私の中華世界ランクNo.1です。店が続く限り通い続けます。

 

 

 

新鮮な豚ハツとアボカド、新玉ねぎの前菜

隠し味は青唐辛子にオリーブオイル。締めてから冷蔵庫の冷たさを知らないという抜群に新鮮なハツで上品そのものでした

 

 

付け合わせはひょうたんカボチャとハスイモの茎

 

梅乾菜?の薬膳スープ 昼に電話したらなんとか間に合わせで作っていただけました。広東語勉強しないと師匠の言うことが理解できない。これを飲んだら夏バテでだるかった身体がシャキンとして食欲復活

 

沖シジミ炒め

ドカンと旨味の押し寄せる一皿。このスープは取っておいてあとで白ご飯に載せます。

 

 

平貝うま煮

大師匠が自ら魚河岸にいって、いいのがあるときだけ仕入れてくると言うシロモノです。火の通し方が生と半生のギリギリの線で完璧でした。

 

 

空芯菜腐乳炒め

自分の作る味とどう違うか調べたく注文。大師匠の作は物凄く繊細に纏う感じでした。少し反省です。

 

 

海老しんじょとヘチマの旨煮

これは強烈なぷりぷりでした。南粤美食のワンタンの中身を取り出して四倍にした感じといえばいいでしょうか。

このスープもさっきの沖シジミと合わせてご飯にかけていただきます。

 

 

もうお腹いっぱいなのですが、冷やし中華始めましたと言うネタにつられたアネサマが勢い余って鶏冷やし麺を注文。サラダのようなサッパリ感で締まりました。

 

中華銘菜 慶@学芸大学

初回訪問は2017年の9月だったのですが、体調を崩していたこともあり、2018年7月にようやく夜の訪問となりました。中華街の若社長推薦だったので味が良いことは確実に信じており、ランチの品質もすばらしく期待していました。

 

 

はたして、期待通りの訪問となりました。華僑のコックによる料理はもともと美味しいものを食べて育った上で、ライバルが和食やフレンチ、イタリアンのため広東よりも厳しい環境で進化をしていると思います。彼らは日本人客には出てこない伝統料理を家庭でさんざん食べて育っているので、味の表現の幅に日本人コックとの間に越えられない壁を感じます。

 

とうもろこしの冷製スープ これはヌーベルシノワっぽい一皿ですね。丁寧に裏ごしされていて、とうもろこしの旨味が生きていました。街の中華屋さんでこのレベルの皿が出てくるのは本当に珍しいです。

 

自家製XO醤

これには参りました。お値段はあえて書きませんが、必ず頼むべきです。ごろっと貝柱の山の中に蝦仔の黒いつぶつぶが、バニラの種子のように入っています。これとビールだけで至福です。

 

自家製チャーシュー

オーナーシェフは横浜華僑のようで、難しい焼き物にチャレンジされてます。焼き物は専門職の仕事で製法は門外不出なので普通のコックは見よう見まねで研究するそうです。明炉という焼き物専用のオーブンが厨房に見えます。

 

伊勢佐木町の大師匠曰く、「煮豚はチャーシューではないっていううるさいお客がいるからね、焼いたチャーシューとパリパリ皮の焼き物がないと広東料理のお祝いは始まらないんですよ」ということで研究しつづけているのだけれど、まだ納得いかず研究を重ねています。こちら慶の焼き物もかなりいい線いっています。今後どんどん美味しくなっていくと思います。横に添えた胡桃の餡掛けがほっとする味で良いです。

 

 

例湯の中身

例湯(日替わりスープ)がこんな小さい店で用意されてるなんて素晴らしいです。中身はスペアリブ、手羽先、冬瓜、干しほら貝貝、などでした。

 

出汁が出きったスープには、麻薬のような中毒性があります。これはビールと喧嘩してしまうので合いません。水で口をリフレッシュしながらいただきます。脂が乳化していてどかんと豊かな味わいです。

鹹魚肉餅 中華ハンバーグ蒸し、ハムユイのせ

 

スープを飲んでいたら、厨房から揚げ物の音がしてきました。ハムユイを揚げているのでしょう。ほどなくして大きなポーションの肉餅が運ばれてきました。くさやの匂いが食欲をそそります。白いご飯はぱさつかないように蒸して提供でした。これを豪快にご飯にかけて食べるのですが、二人それぞれ白ごはん一膳では余る量です。食べ過ぎよくないなーとおもいつつご飯おかわりは我慢しました。