各位朋友們, 新年好!!!
みなさまあけましておめでとうございます。今年も恒例の春節宴会を開催いたしました。
中華街は大盛況ですが、伊勢佐木町のこちらはいつもゆったりしています。味付けも上品なので、いろんな店で中華を食べ歩いて最後にいきつくお店ですね。味は超一流でも気楽に入れる店で貴重な存在です。
百頁(板豆腐) 砂肝の前菜
最近、普通の店でもよくみるようになった板豆腐とパクチーの和え物です。調味料まみれになることが多い一皿ですが、こちらの味付けは実に控えめ。砂肝も不思議な酸味がさわやかで、参りました。まったく予想しなかった味でした。
チャーシュー 臘腸(らっちょん) 広東風チャーシューと腸詰盛り合わせ
こちらの臘腸は台湾も香港も足元に及ばないのではないかと思う味です。むこうのそれは亜熱帯での保存のために非常に甘くつくっていますが、横浜の天日と北風でつくられたこちらのお店の腸詰は実に控えめで肉の旨味が凝縮されています。
大根ときゅうりの甘酢漬け
炭火焼広東ダック
北京ダックなどこの一皿の前では足元にも及びません。そして今回出てきた金山寺味噌のような風味のアレンジ甜麵醬、これをナメているだけでいくらでもお酒が飲めそうなものでした。
白灼蝦 ゆで蝦
これは広東料理では外せない逸品です。大きさもすばらしく大きく贅沢な一皿。このくらいのてんぷらサイマキサイズの蝦が一番美味しいと思います。
捲揚 蝦と鶏肉と筍の網脂まきあげ
こちらも絶品です。素材の甘味がたっぷりの汁が口のなかにあふれます。
蘿蔔甫 大根の貝柱詰め
これもまた手間のかかった一皿です。大根を綺麗にくりぬいて、貝柱を戻したものを詰めてあります。このソースが実に良い味わいです。上湯と貝柱でつくったような、フカヒレ姿煮にかかっているソースだと思います
菜干湯 広東白菜と鶏肉の蒸しスープ
広東料理の主役はスープだそうです。和食の主役が椀であるようなものでしょうか。こちらのスープは実に地味な見た目ですが、老鶏でベースのスープをとった上で若鶏や広東白菜や貝柱を入れて蒸し上げたものです。鶏肉も実にふわふわで美味しい。
本当においしいものは、水のように違和感なく喉に落ちて行くものです。
こちらが広東白菜の菜干。白菜より小ぶりでチンゲン菜に近い感じです。
橫財就手 豚足の黒酢煮込み
副収入がもうかると言う実にめでたい名前の料理です。丁寧に油が抜かれていて、コラーゲンだけが凝縮された一皿。まったくしつこくなく、黒酢のクドさもまったく感じない仕上げはさすがです。この一皿、かなりのボリュームがあるのでけっこう残ったのですが、この料理が大好きな参加者の方が嬉々として持ち帰っていました。私もいままで他の店でこの料理を食べた中でもベストの仕上がりだったと思います。
年年有餘 大カサゴの清蒸
こちらのお店の料理はすべて外したことがないのですが、毎回溜息がでる一皿です。清蒸は料理人の腕の差がでる一番難しい料理だそうですが、ここのお店のお皿は絶品です。
水餃
中国北方の正月には欠かせない餃子です。写真にはとっていなかったのですが、沙茶醤ベースに
大根餅 実に豪華な味わいです。お店によって違う味ですが、ここのはピーナッツとごまの味わいがふかく、しっかりした口感です。
風肉チャーハン 自家製風肉の味がまんべんなくごはんにしみて美味しいです。こんなチャーハンが自分で作れたらいいのになあと思います。
最後に、デザートの芝麻球 中のぎゅうひが丁寧なつくりで、やはり一味ちがいます。べったりせずに上品な味わいです。
みなさま、今年一年おいしいものに恵まれますようにお祈りします。
味が想像出来ないものもありますが、今回は品数も多く大成功だったようですね。
ただただ「おいしい」の繰り返しでしたけど、でもこの表現しかない。ご馳走様でした。
Goさん、Kuroさん
一言で言えば「嘘のない味」がここの特徴です。強い旨味はありませんが、エグ味もまったくありません。上善水の如しというのはほんとうで、胃がもたれたりしません。
想像できないほど旨いわけではなく、ああ自然なおいしさというのはこうなんだと思う料理ですね。大きい声じゃ言えないけれど、いわゆる一流店でもこれだけの味を出してくれる店はそう多くないと思います。彼らは商売上の都合で強めの味つけや、見た目を優先しなければいけない理由もありますしね。
春には筍の会を行います。ぜひご期待ください。