昨年秋から大きく体調を崩していました。

ヘロヘロではありましたが、毎年のお勤めの龍鳳新年会を開催できたことを嬉しく思います。いまごろアップするのも恥ずかしいのですが、このお店を教えてくれた壺迷さんが一時期更新を止めていたのを思い出して、気力を振り絞って書いています。

 

手作り泡菜 甘酢が上品なスターターです。まずはこれで口の中をリセットします。手間がかかってます。

 

焼肉 カリカリ皮の豚ロースト。数年前から研究を重ねてようやく作れるようになったという一品です。燒臘師や点心師は専門職で、中国にありがちな個人の秘伝なので、大きい店の店主でも作り方を知ることができないとか。でも、これがないと「お祝いが始まらねぇ」(楊さん談)ということでああでもないこうでもないと苦心の作です。

まだ表面の焼き上がりが均質ではないものの、肉にうっすらロゼ色が残る仕上がりがさすがです。まさか伊勢佐木町でこれが出てくるとはだれも想像しないでしょう。

 

吉(ちー)を呼ぶように、鶏(ちー)の料理です。蔵王地鶏の白切鶏です。この骨のあたりにぎりぎり血の赤みが残る絶妙な火の通しが最高です。

 

手作り限定の腸詰め。お土産持って帰りたい!というと「むりむりむりむり!」とお姐さんに本気で断られてしまいました。初一(旧暦元旦)以降は出さないというメニュー、大晦日宴会の我々用に最後に撮っておいてくれたようです。

 

羅漢斎 お正月用精進料理です。精進野菜の旨煮です。この店に通って10年以上、はじめてこの皿が出てきました。

 

龍鳳スペシャリテ ふきのとうの包み揚げ

これが出ないと参加者から苦情が出る、横綱クラスのメニューです。参加者から「なんでこんなにぷりぷりなんですか?」と質問が出たのですが、「満員電車に乗っててひらめいたんですよ、包丁の入れ方にこつがあります」という答え。答えが知りたい人はぜひ季節にお店で注文してください。ことしのふきのとうは少々香りがおだやかで、がつんと春の香りが立つ例年のような味ではなかったのですが、また来年期待します。

 

有頭海老の旨煮?(名前失念) 頭のミソがうまいエビの頭を一番美味しく食べるにはどうしたらよいか考えて作られた一皿です。去年に続き今年も登場。食感の悪いひげや足が取り除かれていて、殻は揚げてあるので頭からバリバリいけます。

 

センマイの炒めもの 超新鮮で、北京で食べたセンマイを思い出す抜群の味で参加者絶賛でした。中には箸が止まらなくなる人も。

豚足の薬膳スープ 京濱華厨会所の賀詞交換会で毎年出されるスープだそうです。毎年スープは出ますが、この二段構えのスープは今年がはじめてのはず。

スープの中には、豚足(猪手)が入っています。横財就手(博打なんかの臨時収入が手に入りますように)と大変縁起のいい料理です。去年は雑所得が一杯あったけど、病気ですっからかんになっちゃったなーと思いつつ戴きました。今年こそガッツリ行きましょう。

年年有餘 年ごとに余裕ができますようにという「余」を「魚」にかけたお約束の一皿です。「ちょうど日本海がシケてて、小さいハタしか手に入らなかったんですよ」と申し訳なさそうな楊さん。いえいえ、こんなに美味しいハタが毎回出てくるなんて夢のようです。中骨のところでほろりと取れて、ぎりぎり血がのこる見事な蒸し加減でした。長年通っていますが、火の通しで一度も外したことがないのが驚きです。

 

大根餅。こちらの大根餅は自家製風肉とピーナッツが入った贅沢版。自分で作るのはとても無理です。風肉も臘腸(ソーセージ)も、台湾から広東にかけてのものは甘すぎて肉の味が飛んでいておいしくない、横浜と四川など冬に凍らない程度に寒いところがベストだと思います。

そして締めはこのお店の数あるスペシャリテでもファンの多い、牡蠣チャーハン。

もちもち系の旨味たっぷりチャーハン(もち米が入っている気がします)の上に大ぶりのまんまる牡蠣がずどんと乗ります。この春節の時期が一番美味しいです。数ある牡蠣料理の中で、これが個人ランキングで今の所不動の一番ですね。

 

最後は、金を模して子孫繁栄の意味を込めた芝麻球。あげ団子です。中華のスイーツは寿命が短く、できてから数分で食べないといけないものが特に美味しいですね。

 

楊さん、ありがとうございました!来年もよろしくお願いします。

 

 

 

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